2013年1月3日木曜日

毎年聞かれるお節の意味

お節を作ってもう30年以上。毎年お客様からこれはどんな意味があるのか?と質問されます。その都度知っていることをお教えしてきましたが、良い機会なのでもう一度勉強しようとちょっと調べてみました。文献によって多少の解釈の相違はあるもののほぼ同じような意味で載っていました。来年のためブログにまとめておくことにします。(間違いなく来年になると忘れるので)


田作り
田作り(ごまめ)・・・昔イワシを肥料として使ったところ、五万俵ものコメが収穫できたとのいわれに由来しています。「ごまめ」は「五万米」であり「田作り」の名とともに五穀豊穣を願ったものです。



数の子
数の子・・・卵の数が多く、またニシンは「二親」に通じ、五穀豊穣と子孫繁栄を願ったもの。


黒豆
黒豆・・・黒は道教において邪除けの色とされている。黒く日焼けするほど達者(マメ)に働けるようにと邪気を払い長寿と健康(無病息災)を願ったもの。

上記の田作り、数の子、黒豆は祝い肴三種と言われ、我が家でも必ず作ります。



栗きんとん
栗きんとん・・・「栗金団」と書くことから、金銀財宝を意味しており金運を願ったもの。



錦卵
錦卵・・・黄色と白は金銀を表し、財宝や富の象徴とされる。


伊達巻
伊達巻・・・巻物(書物)に似た形から文化・学問・教養を持つことを願う縁起物。


いかのまさごあえ
いかのまさごあえ・・・身近なたらこ(我が家ではまさごを使用)を使って子孫繁栄の縁起物。



紅白なます 
紅白なます・・・紅白はおめでたさの象徴としてお祝い全般に使われる。熨斗などに使われる紅白の水引を表しているという説もある。(我が家では菊花かぶを紅白なますの上に散らし、華やかさを出すようにしています)


れんこん
れんこん・・・穴が開いているので「将来を見通せるように」という願いを込めて。(我が家では煮物の他にれんこんのワイン煮、カレー煮を作ります。色が綺麗で箸休めに良いです)


きんぴらごぼう
ごぼう・・・地にしっかりと根を張るごぼうはお正月料理には欠かせない存在。(うちではたたきごぼうではなく、お馴染みの金平ごぼうを作ります)



 
あんずの甘煮
あんずの甘煮・・・昔ならさしづめ金柑の甘露煮にあたる役どころ。金冠とも書き、金の冠、宝物を意味し、豊かさを願うもの。(我が家ではあんずの他にプルーンも甘煮にしています。食物繊維が豊富な美味しい一品)

昆布巻き
昆布巻き・・・「よろこぶ」という語呂合わせと「子生婦(こんぶ)」と言う字をあてる語呂合わせがある。一家の幸せと、子孫繁栄を祈る。


竹の子の煮物
竹の子・・・忍耐力と柔軟性の象徴。穂先の成長の早さから縁起物でもある。



里芋の煮物
里芋・・・里芋は土の中に小芋をたくさんつけることから、子沢山の象徴とされ、子孫繁栄を祈る。


亀甲しいたけの照り煮
しいたけ・・・これは意味が探せませんでした。もし意味があるようでしたら、ご存知の方教えてくださいませ。 (我が家ではしいたけの切り方を亀の甲羅のように切り、亀は万年から長寿を願っているつもりなのですが)



梅花にんじん
梅花にんじん・・・これも意味がわかりません。梅の形に切ることでおめでたい?大根も同じようにします。 梅花と桜の花の形両方作りました。



炒り鶏の鶏のみ
炒り鶏・・・鶏肉だけです。煮物は全部一品ずつ作ります。これも意味がわかりません。炒り鶏は主婦がお料理せずに3が日過し、尚且つたっぷりの野菜(煮物)と鶏肉が摂取できるように工夫された料理でしょうか?


のし鶏
のし鶏・・・松風焼きは末広の形にしてお重に入れるので、末広は末の方に行くに従って広がっているので、物事が次第に栄えることの縁起物。 (この写真だけ何度直しても縦になってしまいました。見づらくてすみません)



海老のつや煮
海老・・・腰が曲がっている姿から、腰が曲がるまでともに長生きするようにという長寿のシンボルとして。




鮭の幽庵焼き
鮭の幽庵焼き・・・お節料理の焼き物には鮭やぶりのように「上がる魚」や「出世魚」を使い、出世を祈願。




お雑煮
お雑煮・・・お雑煮には餅がつきものです。餅は昔から日本人にとってお祝い事や特別の日に食べる「ハレ」の食べ物でした。そのため新年を迎えるにあたり、餅をついて他の産物とともに歳神様にお供えをしました。そして元日にそのお供えをお下がりとして頂くのがお雑煮です。お雑煮を食べる際には旧年の収穫や無事に感謝し、新年の豊作や家内安全を祈ります。正月三が日の祝い膳には欠くことのできない料理です。(日本文化いろは事典より)

家では昆布と鰹で出汁を取り、鶏ダシも少々足して醤油ベースの澄まし汁を作り、角餅、ほうれん草、又は水菜、かまぼこ、鶏肉(今年は鶏つくね)、にんじんなどを入れたものを頂きます。

その他にも写真は出ていませんが、紅白かまぼこ(赤色は魔除け、白色は清浄を意味して、紅白の色が縁起が良いとされる)、手網こんにゃく(家族が仲良く結ばれるという意味がある)、笹葉えんどう、寒天、漬物、お刺身などお出ししました。

こうやって記録に残しておけば、来年忘れていてもちょっとブログを見て、思い出せますね。
ブログに書いたことを忘れたりして・・・(爆)



こうやってみると、太郎デカっ!
元旦の日の太郎です。ボルダーからケヴィンとC-ちゃんが1歳9ヶ月のカリーナちゃんを連れて来てくれました。 大きな太郎とカリーナちゃんのツーショットです♪
沢山のお客様の中ですごく嬉しそうな太郎。吠えることも唸ることも無く、とっても良い子でした!


そんな太郎、今月の22日で5歳です!
お誕生日、楽しみに待っててね。お姉ちゃんもその時にはハワイから戻っているしね。(^^)b





6 件のコメント:

c.lambert さんのコメント...

mikkoさん、これ、すごいです!これぞ完全保存版ですね。写真もきれい☆

お陰様で、今年もいいお正月を迎えられました。お料理だけでなく箱詰めもお疲れさまでした。しばらくのんびりなさってください。

それにしても、太郎君大きい〜!

mikko さんのコメント...

C-ちゃん、来てくださってありがとう!
楽しく新年をスタートできました。
本当にカリーナちゃんと並ぶと太郎巨大!

重箱に詰める時に一品ずつ写真に収めたので
いつもより倍時間がかかったのですね~。

だんだん忘却能力が発達して?
この分では来年はまた調べなおしになるかも?
と、思ったものでブログに残すことに
しました(笑)。

また来年、ぜひお越し下さいませ~。
でもその前にも会いたいです。いつでも
チャンスがあったら寄って下さい。

ももママ さんのコメント...

大変遅くなりましたが。。。改めまして・・・
明けましておめでとうございます♪
今年もよろしくお願いします(^O^)

↓↑お節!!!ぬぁ~んて素晴らしいのでしょう!!!
アキ太郎母さんお一人で作られたのですか??一週間かけて???
スゴイですね~~。。惚れ惚れします(笑)
私も姑と同居していた頃には頑張って作りましたがこれほど豪華なものはできませんでした。
今年は完全手抜きで近くのホテルのお節を購入してしまいました^_^;
今日の記事を完全保存して参考にしなければ!!!⇒本気です(笑)
嫁入り前の娘にも由来共々しっかり伝えなくては!!
ちなみに宮城のお雑煮は「焼きハゼ」でだしをとります。

それにしても太郎君の大きいこと!!
大勢のお客様方のアイドル的存在ですね。。実はももななもフレンドリー秋田を目指していたのですけどねぇ・・・

mikko さんのコメント...

ももママさん、ご訪問コメントありがとうございます。今年もどうぞ宜しくお願いします。

正直、日本にいたら絶対にこんなにお節に
こだわって頑張ったりしなかったと思います。

実際自分が日本にいた頃(21の時に渡米しました)お節はあまり好きでもなかったし、興味も無かったんです。
それが不思議なことにアメリカに来て、77年に結婚し、78年に子供が出来てから、故郷の日本の伝統やしきたりなどを何とかして子供達に伝えて行かなければ!と痛感するようになり、
友人から古い婦人雑誌の付録のお節特集をもらって、一品ずつ覚えて行きました。

今でこそ20品以上作るようになりましたが、
最初は煮物(筑前煮)一皿から始まりました。

毎年やっているので、娘達(たまに息子も)がいる時は手伝ってくれて、だんだん子供に伝わっていっていることが、嬉しいです。
今年は娘達はハワイで息子は仕事、ほとんど
しこしこと時間かけて一人でやることになっちゃいました。

焼きはぜのお出汁のお雑煮、美味しそうですね~!

太郎確かに大きいですね!でもブログにも載せましたが、今夜は私の失敗のせいでちょっぴり
いじけています。(苦笑)


imakoko さんのコメント...

ああ。。。また感嘆の溜息が漏れました。すばらしい。皆さんがおっしゃるように永久保存版です!いつか私も食べるだけでなく、作るようになったら参考にさせていただきます。

mikko さんのコメント...

いまここさんだったら、お野菜だけで
美味しい御節が出来るのではないかと
とっても興味があります。

ぜひいつか挑戦してみてください!